ようやく、一律10万円の特別定額給付金の申請書が届いた。
間髪おかず、返信用封筒を投函したのはいうまでもない。
給付までの期間がどれくらいかかるのかはわからないが、早いところだと10日くらいで振り込まれるらしい。
遅くとも、2週間あるいは3週間以内にはなんとか入金を確認したい。
家族分の給付金、その使い道はすでに決まっている。
このホームページのキービジュアルで登場している真っ白い犬。
犬好きの方なら、すぐに日本スピッツだとわかるだろう。
わが家の日本スピッツは、今年10月で10歳になる女のコ。
名前は、あられという。
これも勘の鋭い方ならば、霰からとったことにお気づきになることだろう。
空から降ってくる、ふわふわ、さらさらの真っ白な雪。
あられはそんなイメージからつけた名前である。
ところが、4月上旬の定期検診ではなんともなかったのに、その後たまたまお腹の調子を崩して病院に連れていったおり、発覚したのは乳腺がんの疑い。
お腹の調子は単なる胃腸炎ですぐに治ったのだが、そのときに主治医が乳腺のハリに気づいての発覚だった。
避妊手術をしていなかったため、年齢を重ねれば乳腺症のリスクが高くなることは承知していた。
しかし、念のために生体から採取した細胞検査をしてもらったところ、乳腺がんの疑いも否定できないとのこと。
細胞の画像を見せてもらったが、たしかに良性の腫瘍とは明らかにちがうパターンを示していた。
さいわいなのが、腫瘍そのものは大きいもので米粒よりちょっと大きいくらい。乳腺にそって腫瘍は数個確認できるのだが、全部を合わせても大豆一個分くらいの大きさで済んでいる。
手術を即断したのはいうまでもない。
ただ、ちょっと心配なのが心臓の僧帽弁閉鎖不全症をかかえていること。
朝晩の投薬で症状は抑えられているが、手術時の麻酔が心配なのである。
そのため、手術に耐えられるかどうかを調べる精密検査を行ったところ、体調面は問題のないとの判断。手術そのものはたいしたことないのだが、やはり心臓の状態に左右されるため、麻酔の種類をいろいろと検討して使用するということになった。
手術日は、6月10日に決定。
ちなみに、治療費の概算見積もりは入院期間にもよるが、15万円から20万円とのこと。
このほかにも検査費など諸々の費用がかさむため、かなりの出費になることはまちがいない。
そんなおりに特別給付金は心強いかぎり。
新型コロナウイルス対策の給付金ではあるものの、わが家では惜しみなく、あられの治療費にあてるつもりだ。
いわば臨時収入みたいなものだから、惜しみなくというのではない。
給付金がなかったとしても、どうにかして金銭を工面し、愛犬や愛猫の治療費にあてるのは飼い主であれば当然のことだろう。
あられは、わが家の大事な家族の一員である。
もしかしたら、飼い主に金銭的負担をかけないため、いまこの時期を選んで病気が発現したのではといってはいいすぎか。
フリーランス稼業になってから、パソコンのまえで原稿書きをしていることの多い飼い主。そのかたわらには、常にあられの姿がある。
黒々としたつぶらなまなこで見上げながら、「おとうさん、がんばってね」と、いつも励ましてくれている。
そんな愛犬のためにも、できるだけのことをしてあげたいと思うのは当然のことだろう。
そもそも、前回までのダイキンのエアコン騒動も、まだ使えるのにエアコン交換を考えたのは、あられのためという意味合いが大きかった。
あられが留守番しているとき、エアコンが不調をきたすことのないようにとの思いからだった。
なによりもいま願っていることは、大好物のおやつであるターキーのアキレス腱を齧るあられを見守りながら、「あられのせいで給付金なくなっちゃったね」と、家族みんなで笑い合えることである。